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Channel: ひとり紫苑・プチプラ快適な日々を工夫
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本日の2640円ー「天路の旅人」と生活スキルとソロの自由

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本日はいいお天気だけど、朝が寒かったですね。昨日は、もう北風がすごかった。
さて、お正月に、子どもの言葉「すごくいい感じ、佇まいの美しいおじいさん」との感想に刺激を受け、大枚2640円を使い買いました、沢木75歳。
「天路の旅人」(新潮社・2022年571ページ、戦前、満州にわたり、モンゴルのラビ層に扮して、密偵となり、チベット、ネパール、インドと中国大陸の奥深くまで潜入、8年近くの過酷な旅を続けた西川一三の旅を、沢木が再現していく~~。寒い、ひもじい、危ない~~、凍死寸前の旅~~、それを喜々として続けていく西川。物乞いをして、野宿をして~~、自分がとてもできない行為をする人を見るたびに、「~~自分はまだまだだな」と反省~~。
そんな彼の旅を、沢木に導かれながら、ぬくぬくとした部屋の中でたどる~~。しんどいです。これ沢木が書いたんじゃなきゃ、読めません~~。
本には、西川の写真どころか一枚の風景写真もない。
で、こちら、NHKの「クローズアップ現代」放送時、


こちらが西川のモンゴル時代の写真。
沢木耕太郎は「ソロ(一人)で生きていくのは自由」と言い、そのためには、「調理をして、裁縫をして、なんでも自分でやる」これは西川の生き方に通じる。
生活スキルを持つと自由に通じ、怖いモノはなくなる


戦後、日本に帰り、化粧品の卸業者として淡々と生きる。
「もっとも低い場所で生きれば、失うことを恐れたり、階段や坂を転げ落ちることもない」とは書籍のなかの西川の言葉。
そんな生き方に憧れる沢木。なんでも自分でできるのは「制約を外していくこと」そのために彼も熾烈な戦いをしてきたと。
延々と読んできて、ラスト西川は死の前に娘に、ひとこと、「「~~こんな男が生きていたことを、覚えておいてくれよなあ」享年89歳。モンゴルからの帰国は30歳。
こちらは、高校生の沢木と父親。父親も、戦争から帰ってきたものの、戦後の日本をうまく泳ぎきれなかった。そんな一冊がこちら。
「無名」(新潮文庫)「藤圭子を描く&沢木の父を書いた無名」
戦後を、終わったとして次に進む人がいる一方、そんな明るさになじめず、「終わらせることができないまま抱えている人がいる」いつの時代にも、その時代に適応できない人はいる。
沢木は、西川に、自分の父親を重ねているのかもしれません。
西川は生涯を、「中国での厳しい8年を懐かしく反芻しながら残りの60年近い年月を過ごしたのでしょう。あそこに戻りたい、死と隣り合わせのなか、確かに「生」があった、と~~。
そんな日の夕食、豚肉とジャガイモと人参を和えて。肉や野菜は茹でてあるので、その日の気分でソースを変えるだけ。こんな本読んだあとは、贅沢過ぎてアップするのが気がひける~~?
関連記事「沢木耕太郎・ポーカーフェイスほか」最後までありがとうございます。応援ポチ励みになります。
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